何が起きたのか
Googleは2026年9月29日、デスクトップ版(Windows・macOS・Linux)およびAndroid版の「Google Chrome」に対するセキュリティアップデートを公開しました。今回の更新では、合計32件の脆弱性に対処しています。
内訳は、最も深刻な「重大(Critical)」が1件、「高(High)」が25件、「中(Medium)」が1件、「低(Low)」が5件です。世界で非常に多くの人が利用しているブラウザだけに、こうした脆弱性は影響範囲も大きくなりがちです。
「重大」評価だった脆弱性の中身
唯一「重大」と評価されたのは、CVE-2026-102331として登録された、ANGLEコンポーネントにおけるバッファオーバーフローの脆弱性です。ANGLEは、Chromeがグラフィックの描画処理を行う際に使われる内部コンポーネントです。
バッファオーバーフローとは、プログラムが本来想定していたメモリ領域を超えてデータを書き込んでしまう不具合のことです。これを悪用されると、悪意のあるWebページを開いただけで、攻撃者に不正なコードを実行されてしまう可能性があります。
対象バージョンと更新方法
今回の修正が反映されたバージョンは、以下の通りです。
- Windows:154.0.8037.92/.93
- macOS:154.0.8037.92/.93
- Linux:154.0.8037.92
- Android:154.0.8037.92
デスクトップ版は今後数日から数週間かけて、順次自動配信される予定ですが、手動で確認・適用することもできます。
- Chrome右上の縦三点メニューを開く
- 「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選択
- 自動的に最新版の確認が行われ、更新があれば「再起動」ボタンが表示される
- 「再起動」を押して、更新を適用する
Android版は、数日中にGoogle Playでの公開が予定されています。
なぜ、すぐに更新した方がいいのか
今回の脆弱性が、すでに実際の攻撃で悪用されているという情報は、記事執筆時点では確認されていません。ただし、脆弱性の内容が公になった後は、それを悪用しようとする動きが出てくる可能性があります。以前の記事「Windowsアップデートが『3日以内』の時代に?」でも触れた通り、脆弱性が発見されてから悪用されるまでの期間は、年々短くなる傾向にあります。
「後でまとめて更新しよう」と先送りにせず、気づいたタイミングで更新を済ませておくことをおすすめします。
参考
※ バージョン番号・配信状況は変動する可能性があります。最新情報は上記の参考記事、およびGoogle Chrome公式のリリースノートでご確認ください。
関連記事:脆弱性とは
関連記事:eMudhra証明書の侵害とは?