DNSとは「名前」と「住所」を変換する仕組み
DNS(ディーエヌエス)とは「Domain Name System」の略で、私たちが普段入力している「google.com」のような分かりやすい文字列(ドメイン名)を、コンピューターが実際に通信で使う数字の並び(IPアドレス)に変換してくれる仕組みのことです。
なぜ必要なのか
以前の記事で説明した通り、インターネット上の通信には「IPアドレス」という数字の住所が必要です。しかし、私たち人間にとって「172.217.161.142」のような数字の羅列を毎回覚えて入力するのは非常に大変です。DNSがあることで、人間は覚えやすい「google.com」のような文字列を入力するだけで、コンピューター内部では自動的に正しいIPアドレスに変換され、目的のサイトに接続できるようになっています。
電話帳に例えると
DNSの仕組みは、昔ながらの電話帳に例えるとわかりやすくなります。
- 私たちは「◯◯さんに電話したい」という「名前」は覚えていても、その人の「電話番号」までは覚えていないことがあります
- そこで電話帳を開き、名前から電話番号を調べて、その番号にかけます
DNSはこの「電話帳」の役割を果たしており、「ドメイン名」から「IPアドレス」を自動的に調べてくれています。
DNSの情報が反映されるまで時間がかかることがある
Webサイトを新しく開設したり、サーバーを引っ越ししたりした際、「DNSの設定を変更してから、実際に世界中で新しい情報が行き渡るまでに時間がかかる」ということがあります。これは、世界中に分散している多数のDNSサーバーそれぞれに、新しい情報が順番に反映されていく仕組みになっているためです。この反映にかかる時間は「DNSの浸透」と呼ばれ、数時間から最大で数日程度かかることがあります。
この分野は変化が速いため、公開後も情報が古くなっていないか、定期的に見直すようにしています。
「メールが届かない」相談の裏にDNSがあることも
「取引先にメールを送っても届かない」という相談を調べていくと、原因がDNSの設定ミスだった、ということがあります。独自ドメインでメールを使う際は、DNS側に「このドメイン宛のメールはこのサーバーで受け取る」という設定(MXレコード)を正しく登録しておく必要があり、ここが誤っていると、送信自体は成功しているように見えても、相手に届かないという不可解な状況が起こります。ホームページの表示に問題がなくても、メール関連のトラブルは別途DNSの設定を疑ってみる価値があります。
振り返ると
DNSは、人間にとって分かりやすい名前と、コンピューターが必要とする数字の住所とを橋渡ししてくれる、インターネットを支える縁の下の力持ちのような仕組みです。