結論: モバイルバッテリーを選ぶ時は、PSEマーク(丸PSE)と、届出事業者名が表示されているかを確認します。現在は、事業者が自分で基準適合を確認する方式ですが、経済産業省は、第三者機関による検査を義務化する方針案(2027年3月施行を目指す)を示しています。飛行機に持ち込む場合は、2026年4月24日から、160Wh以下・1人2個まで・機内での充電禁止というルールです。
モバイルバッテリーは「電気用品安全法」の規制対象
外出先での充電に便利なモバイルバッテリーですが、内部のリチウムイオン電池は、発火や破裂のリスクを伴います。こうした事故を防ぐため、モバイルバッテリーは、2019年2月から「電気用品安全法(PSE法)」の規制対象となり、PSEマークの表示がない製品の、販売・輸入が禁止されています。
PSEマークとは
PSEマークは「Product Safety, Electrical Appliance & Materials」の略で、電気用品が、国の定める安全基準に適合していることを示すマークです。マークがない電気用品は、販売や、販売目的での陳列ができません。
2種類のPSEマーク
| マーク | 対象 | 確認の方法 |
|---|---|---|
| 丸PSE(○PSE) | 現在のモバイルバッテリー | 事業者が、自ら基準適合を確認し、検査の記録を保存する |
| ひし形PSE(◇PSE) | ACアダプターなど、リスクが高い製品 | 登録を受けた第三者機関の、適合性検査が必要 |
PSEマークは、どこにある?
- 本体:表面や側面に、印字・刻印されている
- ラベル:定格や、事業者名と一緒に、貼られている
- パッケージ:本体が小さく、表示が難しい場合は、パッケージへの表示で代替できる
本体と、パッケージの両方を確認しましょう。マークと一緒に、製造・輸入した事業者の名前(届出事業者名)が書かれているのが、基準です。マークの絵だけが、商品画像に載っていても、事業者名の表示がない場合は、注意してください。
規制は強化される方針(2026年8月時点)
経済産業省は2026年8月31日、モバイルバッテリーの規制を強化する方針案を示しました。
| 項目 | 内容(案) |
|---|---|
| 検査 | 事業者の自己確認に加えて、第三者機関の適合性検査を義務化(工場の検査も含む) |
| 表示 | 高リスク品向けのひし形PSEへ移行 |
| 技術基準 | 充放電の制御や、電池セルの安全性を高める基準の強化。製造工程での異物混入の防止などの、品質管理も義務化 |
| スケジュール | 2027年2月までに政省令を公布し、2027年3月の施行を目指す。経過措置は1年間 |
背景には、モバイルバッテリーの製品事故の増加があります。事故の報告件数は、2021年の51件から、2025年には192件へと、約4倍に増えました。
これは方針案の段階の内容で、決定済みの制度ではありません。施行までの間に、内容が変わる可能性があるため、経済産業省の公式情報で、最新の状況を確認してください。
飛行機に持ち込む時のルール
国土交通省は、2026年4月24日から、モバイルバッテリーの機内持ち込みルールを変更しています。
- 1個あたり160Wh以下
- 1人2個まで
- 預け入れ荷物には入れられない(機内持ち込みのみ)
- 機内では、モバイルバッテリー本体の充電も、モバイルバッテリーからスマホなどへの給電も行わない
飛行機に乗る前の準備(満充電・端子の保護・荷物の入れ方など)は、モバイルバッテリーは飛行機に持ち込める?で、詳しく解説しています。
Whの計算のしかた
本体の定格を使って、次のように計算します。
Wh = 定格電圧(V) × 容量(Ah)
たとえば、3.7V・10,000mAh(=10Ah)なら、3.7 × 10 = 37Whです。多くの一般的な製品は、この範囲に収まります。PSEマークがあっても、160Whを超える製品は、持ち込めません。搭乗前に、航空会社の案内も確認してください。