※この記事は、2026年10月14日時点の一般的な情報にもとづいています。
個人には、企業の守りを強められない
相次ぐ個人情報の流出のニュースを見て、「自分に、できることはないのか」と思う方も多いはずです。正直に言えば、企業のシステムから情報が漏れること自体は、個人には防げません。
しかし、漏れた情報を悪用されるリスクを、下げることは、できます。この記事では、「いつか、どこかから漏れる」という前提で、今日から始められる7つの備えを整理します。流出の仕組みは、個人情報の流出はなぜ起きるのかで解説しています。
優先順位の目安
7つ全部を、一度にやる必要はありません。まずは、次の3つから始めてください。
| 優先 | 対策 |
|---|---|
| まず | ① メインのメールアドレスに、二段階認証を設定する |
| 次に | ② 重要なサービス(金融・買い物)の、パスワードの使い回しをやめる |
| 余裕があれば | ③ 使っていないサービスを、退会する |
メールアドレスは、他のサービスのパスワードの再設定にも使われるため、乗っ取られると、被害が連鎖します。最優先で守ってください。
予防策① パスワードを、使い回さない
1つのパスワードを、複数のサービスで使い回していると、1つの流出が、他のサービスの乗っ取りにつながります。盗まれたIDとパスワードの組み合わせを、他のサービスに自動で試す手口があるためです。
私自身は、パスワードは**「覚える」のではなく、管理ツールで「管理する」**ようにしています。覚えるのが前提だと、どうしても使い回しや、簡単なパスワードに頼ってしまうからです。
- パスワード管理ツールを使い、サービスごとに、別々の長いパスワードを設定する
- まずは、メール・金融・買い物など、重要なサービスから変更する
- ツールのマスターパスワードは、強固にして、他では使わない
詳しくは、パスワード管理の基本をご覧ください。
予防策② 多要素認証(二段階認証)を設定する
パスワードが漏れても、**もう1つの確認(認証アプリ、パスキー、セキュリティキーなど)**が必要なら、すぐには、乗っ取られにくくなります。
- 対応しているサービスは、すべて設定する(特にメール、金融、SNS、買い物)
- 可能なら、パスキーや、認証アプリなど、フィッシングに強い方式を選ぶ
- 設定した後、機種変更や紛失の時に、引き継げるかを確認する
設定の面倒さに、最初は「面倒」という反応も出ますが、乗っ取りのリスクを知ると、納得される方が多い印象です。一方で、機種変更の時に、認証アプリや電話番号が古いままで、「本人なのに証明できない」状況になる相談もあります。設定だけでなく、引き継ぎや復旧の手段まで、確認しておくことが重要です(2段階認証とパスキー、認証アプリのバックアップ)。
予防策③ メールアドレスと電話番号を、使い分ける
すべてのサービスに、同じメールアドレスを使っていると、1つの流出が、すべてのサービスへの詐欺連絡につながります。
- 重要な用途(金融、メインのアカウント)用と、買い物・アンケート・会員登録用で、メールアドレスを分ける
- 使い捨てに近い用途では、別のアドレスを使う
- 電話番号も、必要な場面だけで登録する
分けておけば、詐欺メールが増えた時に、どのサービスから漏れたのかの、手がかりにもなります。
予防策④ 使っていないサービスを、退会する
使っていないサービスに、登録情報が残っていることは、それだけで、流出のリスクになります。企業の側にも、保存期間を過ぎたデータや、利用目的を終えたデータを残さないことが、求められています。
- 最近使っていない会員登録や、アプリを、洗い出す
- 退会できるものは、退会する
- ただし、退会しても、過去の情報がすべて削除されるとは限りません。公式の案内で、登録情報の扱いを確認する